2014/06/03 (火)

口内炎が2週間以上続いていませんか?

食事のときに口の中で『痛い!』と感じて、口内炎ができていることに気がつくことがあると思います。口内炎は口の中の粘膜が炎症を起こした状態の総称です。口内炎ができると、ものを食べるたびに痛みを感じますので、痛むのが嫌になって食欲がなくなったり、歯ブラシが口内炎に当たると痛いので、歯みがきが疎かになってしまうことがあります。

口内炎の多くの場合は、「アフタ」と呼ばれる赤い縁で囲まれた部分が壊死して白くなっているタイプで、ウイルス感染で熱を伴うこともあります。口内炎が繰り返しできる場合は「再発性アフタ」と呼ばれ、詳しい原因は明らかにされていないようですが、歯並びによるものや、尖っている歯があると口の中を誤って噛んで傷つけてしまうことから、炎症を起こしやすくなることがあります。

口内炎の原因は、ストレスや睡眠不足から起こると言われていますが、偏食をして栄養のバランスが悪くなることも原因のひとつと考えられています。女性は閉経前後や生理によるホルモンバランスの乱れとの関係もあるようでうす。

口内炎の治療は痛みを抑えるためにステロイド剤入りの軟膏が使われますが、ステロイドは免疫の働きを低下させますので、感染症にかからないように気をつける必要があります。抗生物質で細菌の感染を防ぐことや、うがい薬で口の中を消毒すると効果があります。栄養不足は口の粘膜の新陳代謝を遅らせます。偏食をしないように栄養のバランスに気をつけ、ビタミンB群を含むサプリメントや、魚介やレバーを食べると口の中の粘膜の回復の手助けになります。

口内炎ができて2週間以上も治らない人や、口内炎がだんだん大きくなったり、出血を伴ったりする場合は、そのままにしないで病院で診てもらうことをお勧めします。長期間にわたる口内炎は、口腔がんなどの深刻な病気が隠れていることもありますので、口内炎がなかなか治らないと感じている人は、安易に放っておかないほうが安心です。

参照:日本経済新聞 夕刊

<2014年6月3日更新>

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